SNS

  • Instagram
  • X
  • LINE

外来

頭痛外来

頭痛でお困りではありませんか?

頭痛は、多くの人が経験する身近な症状で、実は世界の人口の2人に1人が頭痛性疾患に罹っていると言われています。原因は、肩こりで起きる場合や、脳血管の瘤(こぶ)が破裂してしまう「くも膜下出血」など様々です。片頭痛は、ズキズキとした拍動性の痛みが生じ、多くの方が、日常生活に支障をきたすほどの頭痛に悩まれています。頭痛で悩まれているあらゆる方におすすめなのが、当院の頭痛外来です。

頭痛について

頭痛には様々な種類があり、「国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)」では300種類以上に分類されています。一般的に脳腫瘍やくも膜下出血、脳卒中など他の疾患が原因で起こる二次性頭痛と、他に疾患は隠れておらず、頭痛を繰り返し持続すること事態が問題となる一次性頭痛に大別されます。頭痛診療は、くも膜下出血など命に関わることもある二次性頭痛を適切に診断、除外することから始まります。一次性頭痛は、二次性頭痛を除外することで初めて診断可能です。いわゆる、命に関わる頭痛ではありませんが、年の単位で頭痛発作を繰り返し、慢性化することで多くの方の日常生活の質(QOL)を低下させます。中でも片頭痛は、74%の方が日常生活に支障をきたし、頭痛による生産性の低下は年間2兆円もの経済損失を国内にもたらしているとも報告されています。当院では、様々な頭痛の診療を行っておりますが、このページでは代表的な一次性頭痛について紹介します。

代表的な一次性頭痛について

片頭痛(Migraine)

片頭痛は、比較的若い女性に多く、日本人の有病率は8.4%と多くの方が罹患していますが、医療機関への受診率は30%と低いのが現状です。片頭痛の発作の際は、頭部の片側にズキンズキンとした激しい痛みが生じることが典型的です。また、発作の前に視界にジグザグした光の波が見えたり、身体がチクチクするなどの前兆を伴うこともあります。POUNDingといい、拍動性(Pulsating)、4-72時間の持続(Duration of 4-72h hour)、片側性(Unilateral)、悪心・吐気(Nausea)、生活支障度が高い(Disabling)の5項目のうち4つを満たせば片頭痛の可能性が高いとされます。
片頭痛発作の原因には、三叉神経という頭部の感覚を司る神経が関わっています。何らかの原因で三叉神経が刺激されると、三叉神経からカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide; CGRP)と呼ばれる物質が放出されます。CGRPは脳の周囲の血管の平滑筋細胞に発現しているCGRP受容体と呼ばれる場所に作用し、血管の拡張や神経炎症を発生させ、片頭痛発作が引き起こされます。実際に片頭痛の患者さんは、発作時にCGRPの血中濃度が高い(血管内にたくさん存在する)ことが分かっています
片頭痛の治療は、発作時の痛みのコントロール(急性期治療)と予防療法の2本柱になります。今までの片頭痛診療でも、発作の時にはトリプタン製剤や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs; Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)などの高い効果を有する薬剤で痛みをコントロールすることができていました。一方で、片頭痛の予防は様々な薬剤を使用しても難しい患者さまが多くいらっしゃり、急性期治療薬を何度も使用し過ぎてしまうことで頭痛が起きてしまう(薬物乱用頭痛)などの悪循環に陥ることもありました。このような予防療法の難渋が、頭痛診療のまさに「頭痛の種」となっていました。しかし、先述のCGRPの働きを抑える抗CGRP製剤が2021年に3種類本邦で承認されたことにより、片頭痛診療は大きく変わりつつあります。2種類はCGRPそのものに結合し、働きを阻害する抗CGRP抗体で、エムガルティ®、アジョビ®という薬剤です。もう1種類はCGRP受容体に結合し、やはり働きを阻害する抗CGRP受容体抗体で、薬剤名はアイモビーグ®です。これらは、片頭痛の機序そのものに作用するため、高い予防効果があり、本邦の頭痛のガイドラインでも最も推奨度の高い予防薬として挙げられています
当院ではこの抗CGRP製剤を用いた片頭痛診療を既に開始しており、患者さまの診断や状態に合わせて使用することが可能です。

片頭痛発作の機序と抗CGRP製剤による片頭痛予防

片頭痛発作の機序・抗CGRP製剤による片頭痛予防

緊張型頭痛(Tension-type headache)

緊張型頭痛は、日本における有病率は22.3%と一次性頭痛の中で最も有病率が高い疾患です③。頭部全体に圧迫感や締め付け感などの鈍い痛みを自覚します。姿勢の異常などで頭頸部の筋緊張が高まることが原因の1つとされ、ストレスやうつむき姿勢、運動不足などが緊張型頭痛の危険因子と考えられています。急性期治療としては、鎮痛薬やNSAIDsを用いることもありますが、頭頸部の筋緊張を緩和するための頭痛体操⑤などの非薬物療法も特に重要になります。

群発頭痛(Cluster headache)

群発頭痛は、20~40歳台の男性に多く、日本人の有病率は0.4%と他の一次性頭痛に比較して高くはありませんが、非常に激しい痛みを伴い、著しいQOLの低下を引き起こします。群発頭痛の特徴は、眼の周囲から前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛で、数週~数カ月の期間何度も群発し、涙目、鼻づまり、目の充血などを伴うことも多くあります。正確な原因は不明ですが、脳内の視床下部や三叉神経などの神経活動の活性化が関係していると考えられています。急性期治療として、トリプタン製剤(スマトリプタンの皮下注射)や酸素吸入が有効です。場合によっては、在宅酸素療法を行う場合もあります。

参考文献

①Stovner LJ, et al. The global prevalence of headache: an update, with analysis of the influences of methodological factors on prevalence estimates. J Headache Pain. 2022; 23: 34.

②Shimizu T, et al. Disability, quality of life, productivity impairment and employer costs of migraine in the workplace. J Headache Pain. 2021; 22: 29

③頭痛の診療ガイドライン2021

④Goadsby PJ et al. Vasoactive peptide release in the extracerebral circulation of humans during migraine headache. Ann Neurol. 1990;28

⑤坂井文彦 監修:頭痛体操、日本頭痛学会ホームページ

頭痛外来のお申し込み

当院では、患者さまに安心してご受診いただけるよう、丁寧な診療を心がけています。初めての患者さまも、お気兼ねなくご相談いただける環境を整えています。お申し込みはホームページ、またはお電話にて承っております。頭痛でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。スタッフ一同、お待ちしております。