2024年03月14日
子宮頸がん予防(HPV)ワクチン「キャッチアップ接種」
過去に定期接種の対象年齢であったにも関わらず、HPVワクチンの公費接種を受けられなかった方がいます。
「キャッチアップ接種」に該当する方は、令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間公費で接種できます。
●平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性(※1)
●過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない(※2)
※1:令和5年4月からは、平成18年度生まれ(誕生日が2006年4月2日~2007年4月1日)の方もキャッチアップ接種の対象になります。また、平成19年度生まれ(誕生日が2007年4月2日~2008年4月1日)の方も、通常の接種対象の年齢(小学校6年から高校1年相当)を超えても、令和7(2025)年3月末まで接種できます。
※2:過去に接種したワクチンの情報(ワクチンの種類や接種時期)については、母子健康手帳や予防接種済証等でご確認ください。
2013年から2021年にかけて、HPVワクチン接種後に報告された様々な症状により、HPVワクチン接種を個別に推奨する取り組みが一時的に差し控えられていました。この間に、接種対象年齢であった女性のHPVワクチン接種率は極めて低い状況となっています。そのため、定期接種の対象であったが接種できなかった方に対して、定期接種の対象を超えて接種が可能となっています。なお、「HPVワクチンの副反応」にも記しましたが、当初報告された不随意運動などの報告はその後の研究において、HPVワクチンそのものとの関連は否定的であるとの結果が報告されています。
(厚生労働省 HPVワクチンに関するQ&A 問2-15 参照リンク
このキャッチアップ接種の期間は、2025年3月31日までです。15歳以上の方は合計3回接種が必要となり、最短6か月かかるため、公費での接種をご希望の場合は、少なくとも2024年9月までには接種を開始する必要があります。
また、性交経験によるHPV感染によって、HPVワクチンの予防効果が減少することが示されていますが、予防効果がなくなってしまうわけではありません。これまでの研究では45歳までの女性に対するHPVワクチン接種の有効性が示されているとの報告もあります。
キャッチアップ接種の対象外の方(対象年齢は上記参照)は自費となりますが、ご希望の場合には接種が可能です。
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